心の輝きこそが理想の未来を実現する ―チャリティックス篇(5)―

住職に聴く!

和田寺の住職は、タオ指圧/気心道の創始者、音楽家など、様々な顔を持つ遠藤喨及(りょうきゅう)さんです。
喨及さんにインタビューして、さまざまな質問に答えてもらいます。
一体どんな言葉が返ってくるのでしょうか・・?

プロフィール

遠藤 喨及 東京に生まれ、少年期をニューヨークで過ごす。浄土宗和田寺住職、タオ指圧/気心道創始者、ミュージシャン、平和活動家、ゲーム発明家など、さまざまな顔を持つ、タオサンガ・インターナショナル代表。 1990年頃より、北米各地、ヨーロッパ各地、中東、オセアニアなどの世界各地で、タオ指圧、気心道、また念仏ワークショップ等を行い始める。 また、それらの足跡によって、世界各地のタオサンガが生まれ、現在、各センターは、仏教の修行道場、タオ指圧*気心道などの各教室、海外援助を行っている。 遠藤喨及個人ブログページもご覧ください

 

チャリティックス(Chari-TX)

住職が20代前半から開発して来たミリタリー戦略ゲーム。

先代の任天堂社長には、「ファミコンが出る前だったら、相当ヒットした
だろう」と言わせ、また将棋のプロ養成所にいた人を、「極めて奥が深い
ゲーム!」とうならせた。

バングラデッシュのいくつかの小学校では、定期的な課外授業としてチャリ
ティックスを取り入れることを決定。

現在、ゲームSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)として立ち上げる
べく、急ピッチで水面下でのシステム開発が進められている。

チャリティックスHPhttp://chari-tx.com/index.html


 


― チャリティックスはシバ神を象徴するか? ―

 

決断できないと貧乏くじを引く?

--前回のインタビューとても楽しかったです。

住職:それは良かったです!

--チャリティックスにおいても、また人生においても、大切なことは、
あらかじめ自分が望む未来を明確にイメージすることなんですね。

住職:はい。

--その上で、フィルムを巻き戻すように現在に至るまでをイメージして
いく。そこで、今取るべき行動(次の一手)が見えてくるので、それを
実行する、と。

住職:そうそう。

--これは私にとって、まさに目からウロコでした。たしか、『弓と禅』
(オイゲン・ヘリゲル著)の中にも、そのようなことを書いてあったと
思います。「的に当ててから弓を放つ。だから、はずれることはない」、と。

 

住職:ああ、なるほど。「的に当てた状態をイメージした上で、弓を
放つ」ということですね。あの本は、海外でも名著として知られて
いますね。ゴルフのタイガー・ウッズなんかでも、ボールがホールに
インした状態をイメージしてからクラブを振るらしいですね。

--チャリティックスでは、そういうイメージ・トレーニングを心の中で
順序だてて行うところに意味があるんでしょうね。住職の話を聞いて 、
何だか新鮮な空気が入ってきた気がしました。

住職:それは、それは。

--自分が望む未来を明確にイメージしないと、「たとえやったところ
で、どうせこうなるしなぁ、、」という思考の迷路に入ってしまいます。
すると、本来ならもっと自由なはずの人生が、まるで使い古された雑巾
みたいにつまらないものになってしまうと思うんです。それでは、一体
何のために生まれてきたのか、という気がします。

住職:本当は、人生っていくらでも面白く創れるはずですからね。
どんなシナリオを書くかは、本人しだいなんですから。

--その他にも、前回の住職の言葉の中で、とりわけ印象に残ったものが
あります。それは、「決断とは、現在の何かを犠牲にすること」です。

住職:ああ、そうですか。これはチャリティックスと実人生の接点を
象徴していることの1つですね。チャリティックスでは、自軍の「どの
コマを犠牲にするかを決断することによって、勝利をつかむ」。また実
人生では、現在の「何を断念するかを決断することによって、未来への
1歩を進める」。

--これは、実際だれでも思い当たるところがある気がします。現在の
何を断念するかが決断できなければ、未来をつまらないものにしたり、
これからの出会いを創れない気がします。

住職:いつまでも決断できないでいると、だいたいにおいて最悪の貧乏
くじを引くことになります。これは人生の法則の1つなんです。でも残念
ながら、決断しないことで墓穴を掘る人は本当に多いです。

--恋愛においても、なかなか決断しない男性(女性も)って、何だか
かっこ悪いですしね。ふふ。

住職:ははは! たしかに。いわゆる「決断できない」というのは「何か
を断念できない」ということで、今持っているものにしがみついて執着
していることです。この執着が運気を落とすんですね。

--なるほど。

 

ヒンズー教のシバ神が象徴するもの

住職:「現在の何かを断念する」こと。ある意味それは、現在ある何か
を破壊することです。決断とは、破壊(断念)によって、新たな人生の
展開を創造することなんです。

--はい。

住職:ヒンズー教のシバ神は、創造と破壊の神様ですが、このことを
象徴しているんですね。ここにもまた、「相反するものの合一」という、
宇宙の法則が働いているんです。

--ああ、そうかぁ!

住職:人生において、自分が現在持っている何かを断念して、あらたな
選択によって決断すること。これはある意味では、既成の自分を
壊し、新たな自分の未来を創造することでもあるんですね。

--うーん、まさにシバ神が象徴するように、宇宙も人生も、創造と
破壊が表裏一体のものだということなんですね。

住職:チャリティックスにおいて、これを象徴しているのは、相互の
コマの破壊や犠牲によって、両者が盤上でドラマを創り上げることなんです。

--いやー、そうだったんだ~。なるほど!

 

住職:ギリシア時代の職業軍人は哲学者であり、芸術家であり、また
政治家でなければならなかった。それは彼らが、破壊と創造という
宇宙の秘密に通じていたからではないかと思います。僕は、ギリシア文化の
底辺には、アトランティス文化の影響があると思うんです。アトラン
ティスについて最初に言及したのもプラトンですし。またプラトンは、
「ピタゴラスこそ宇宙の音楽を聴ける唯一の人だ」と言っていたそうです。
だからあの時代は、霊性 や芸術性が、数理的なことと一体だったと
思います。

--へぇー。

住職:アレキサンダー大王の遠征目的は、単に領土拡大だけでなく、
他の文化との交流もありました。だから、必ず哲学者や芸術家、また
神官などの文化人が随伴していたと聞きます。また軍人自身も、文化人
でなければならなかったんです。

--そうだったんですか。

住職:これは「気の幸福力」(法蔵館)にある程度は、詳しく書いた
んですが、大乗仏教は、アレキサンダー大王のインド遠征によって、
ギリシア文化とインド文化が融合した結果、生まれたんです。

--あの部分を読んだときは、私も驚きました! ところで話は変わり
ますが、住職は、チャリティックスのコンピューター版やオンラインの
開発にも、ずい分エネルギーを注がれていますね。

住職:はい。

 

温かくユーモアあるコミュニティを広げる

--私は住職が、チャリティックスを通じてイメージしている未来が、
何かとてつもなくピュアで、今までの人類にはなかったものではないか、
と感じるんです。

住職:いや~そんなあ~、タハハ。

--というのは、タオ指圧にしても、これまでの東洋医学にはなかった
ものですし、全身24経や超脈などは、世界最先端の内容でしょう。
その上、中に入れば入るほど、治療業界やワークショップにつきものの
ビジネス臭がありません。和田寺タオサンガ道場がやっていることを
見ていると、まるで世界最先端だな、とか、人類の無意識レベルの
方向性を示しているようだな、とか思うことがあるんですよ。

住職:、、、それは、まことに恐縮です。

--その延長で考えるんですが、“一体チャリテックスは、人類にとっ
てどんな意味を持っているんだろう?”、と。

住職:へぇー。

--すると、これが広がることで世界は、より友好的で楽しい場になる
だろうと、そんなイメージが体感的に広がるんですよ。

住職:そりゃうれしいですね!

--2013年にタイで行われたタオ指圧世界大会では、毎晩のように、
世界各国の人たちがチャリティックスをプレイしていました。その場の
気(空気)が何とも楽しく、まるで何かに包まれるように温かくて、ユー
モアにあふれたものでした。その時の体験も影響しているのかも知れ
ません。

住職:ああ、あの時はみんなで盛り上がって楽しかったですねぇ!

--国際コミュニティ通貨UNIで行われたカジノなんて大爆笑もので
したね!

住職:そうそう! そうしたイベントの水面下では、いろいろと努力
して下さっている方々がいっらしゃいます。現在、一般にはまだ無名の
チャリティックスを積極的にプレイし、またこれを文化として積極的に
広めて行こうとして下さっているのです。

--チャリティックスの持つ意味を、無意識レベルで理解されたということ
なのでしょうね。

住職:僕は彼らがチャリティックスを通して、世界に温かい気(空気)
やつながりを広げて行って下さっていると思います。そのことに対して
本当に感謝しているんです。

--チャリティックスをプレイしていると、たとえ言葉が通じなくても、
なぜか温かいユーモアあふれる気やつながりが生まれますものね。
これなら、誰とでも友だちになれると思います。

住職:僕なんかは、そこが楽しいんですよね。

--私も、そんな温かな気を少しでも世界に広げたいと思って、大人の
友だちに「いま面白いボードゲームがあってね、、やらない?」と話す
ことがあるんです。でも、「ゲームなんて、、子どもじゃあるまいし!」
という(無言の)冷たい反応が返って来ることがあって、、、。

住職:そうですか、それはちょっとつらいですね。

 

遊びは人類の精神性の証

--私にしてみたら、その人が、人生の楽しさを味わうチャンスを
捨てているみたいで、むしろそれが残念なんです。「遊び」という
のは子どもがするものだ、というイメージがあるのでしょうか?
それとも「遊び」に耽溺する恐怖があるのか、、。

住職:その方には、「遊びには価値がない」、あるいは「労働や学問の
方が遊びよりも価値がある」、という想いがあるのかな~?

--そうかも知れません。

住職:あるいは、「シリアスで大人的なことの方が、子供的な遊び
よりも価値がある」とか?

--一般の社会通念としてそうだからでしょうか?

住職:本当は、遊びって、人類の精神性の発達の証しでもあるんで
すよね。

--そうなんですか?

住職:これは動物でもそうなんですが、高度になればなるほど、摂食
活動というシリアスな行動よりも、「遊び」が生活の中に占める割合が
多くなるんです。

--へぇー。

住職:ですから人間も、本当は文明が発達すればするほど、摂食に
直結する労働というシリアスな活動よりも、むしろ宗教や芸術などの
精神文化や遊びなどに、より時間を使えるようになるはずなんです。

--それもそうですね。ということは、遊びこそもっと評価されなく
てはならないですね。

 

プレイを楽しむこと自体に意義がある

住職:ところで子供的な遊びと大人の固さの違いって、どこにあると
思いますか?

-- ?

住職:大人の固さって、必ず別の目的がついてくるんですよ。たとえば
仕事には、金銭という目的がついていたり、、、また学問には、「良い
成績を取って将来収入の多い仕事につくため」、という、何か別の目的
が入っていたり、、、。「世の中のことを知るため」とかの場合もそうですが。

--なるほど。

住職:「他の何かのために」という、別の主目的があるかどうかは、
純粋かどうかの基準の1つですね。「お金になることならやるけど、、、」
とか、「将来、何か役に立つことならやるけど、、、」だと、それ
自体は目的ではないということになりますから。

--たしかにそうですね。あるいは「一般に、文化として認められて
いないものはやらない」という場合なんかもあるかも知れません。

住職:遊びには、どんな場合においても、世間一般がどう評価するかは
関係ありません。それ自体が楽しいかどうかであって、他にそれ以外の
目的はありません。

--そういう意味では、子ども心で行う遊びほど純粋なものはない、
ということですね。

住職:チャリティックス・ムーブメントの目的の1つは、ゲームを通
じて、温かくユーモアあふれた新しいコミュニケーション文化を創る
ことです。

--はい。

住職:ただし、それは、あくまでもチャリティックスをプレイした
結果としてついて来るものなんです。他に別の目的、(例えば「人生
成功の精神スキルを磨くため」とか、「世界の平和のため」とか)が
あって、そのことを主ににフォーカスしているのだったら、逆に人生
成功シュミレーションとしての体験や、そこから暖かさやユーモアある
コミュニケーションが生まれることはないんですよ。

--へぇー。

住職:私たちが、子供のように自分を解放し、チャリティックスを
プレイすること自体を楽しむことが、宇宙の原理や成功シュミレー
ションを、無意識内で体験することを可能にするんです。またそれが、
世界に温かいユーモアに満ちた気を広げるんです。

--なるほど、プレイすること以外の主なる目的が別にあったら、
「大人の固さ」が出てしまいますものね。

住職:ここにも、「絶対矛盾自己同一」という、宇宙の逆転の法則が
働いているんですね。

--いやー、深いもんですねぇ、、、。

住職:いや、ただの遊びです。戦争ごっこをボードでやるなんて、
゛良い子゛は決してやってはイケません。

--ははは!

 

― 続く ―

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