住職に聞く!寄り道篇(1) 宇宙の全ては法身如来の顕われ(1)

住職に聴く!

和田寺の住職は、タオ指圧/気心道の創始者、音楽家など、様々な顔を持つ遠藤喨及(りょうきゅう)さんです。
喨及さんにインタビューして、さまざまな質問に答えてもらいます。
一体どんな言葉が返ってくるのでしょうか・・?

プロフィール

遠藤 喨及 東京に生まれ、少年期をニューヨークで過ごす。浄土宗和田寺住職、タオ指圧/気心道創始者、ミュージシャン、平和活動家、ゲーム発明家など、さまざまな顔を持つ、タオサンガ・インターナショナル代表。 1990年頃より、北米各地、ヨーロッパ各地、中東、オセアニアなどの世界各地で、タオ指圧、気心道、また念仏ワークショップ等を行い始める。 また、それらの足跡によって、世界各地のタオサンガが生まれ、現在、各センターは、仏教の修行道場、タオ指圧*気心道などの各教室、海外援助を行っている。 遠藤喨及個人ブログページもご覧ください

遠藤喨及住職


――千年に一度と言われる東日本大震災から一ヶ月以上が過ぎました。
住職は、 今回の震災をどのように観られていますか? 中には、日本人
への天罰だという言い方をする人もいますが、、、。

 

住職:“天罰だ”と言ったというと、あの原発推進派の某知事の話ですか。

 

――はい、まあ、、、。

 

住職:まず原発について、つい口を滑らせてしまうと、一般の人はともかく、
政治家のように世の中を裏を知っている人で、未だこれを推進しようと考えて
いる人は、よほど不勉強なのか、あるいは何らかの利権によって動かされてい
る人ではないかと思いますね。

 

――とおっしゃると?

 

住職:例えば、日本には(世界には)、原発など全く使わずに自然エネルギー
だけで十二分にやっていけるだけの資源もテクノロジーもあるんです。

 

――そうだったんですか?

 

住職:例えば、環境省が民間に委託して調べたんですが、風力発電だけ
でも、全国で19億キロワットという、桁はずれの量の発電が可能なんですよ。
http://www.47news.jp/CN/201104/CN2011042101001090.html

 

――何と、現在の十倍以上もの電力が、自然エネルギーだけで生み出せるん
ですね。

 

住職:それにもかかわらず、日本は、毎年23兆円もの莫大なお金を、
石油や石炭などのエネルギーを輸入するために使って来たそうですよ。

 

――そうですか、、。それにも関わらず、なぜ原発なんかを、、、?

 

住職:原発だけが特殊な例ではありませんよ。ダムの建設も不要だった
んです。でも、ダムは日本中の河という河に造られました。
今、日本にダムのない河はーつもありません。

 

――それも、利権のためですね。

 

住職:ダム建設業者だった人に会ったら、そんなことを言っていましたが。

 

――ダムは、寿命が20年ぐらいしか持たないそうですね。

 

住職:そして一度破壊した自然は、二度と元に戻りません。

 

――原発の建設が、ダムと同じような利権構造によって行われて来たと
したら、今回の原発事故は人災ですね。

 

住職:「原発はトイレのないマンションだ」という言葉を聞きました。
それは原発が、生命にとって危険な核廃棄物を無限にためて行くばかりで、
捨てる場所は地球上のどこにもないという代物だからです。
ほんの少しでも、子供たちの未来に目を向けるという智慧があれば、
原発を建設すること自体が、そもそも無謀だということは、わかったはず
なんですが。

 

――先ほどのお話のように、自然エネルギーで十分にまかなえるという
ことは、本来ならば、人々がクリーンで自然な御殿に住めるものを、
地球がトイレのないマンションになってしまっていたといことですね。
天罰というなら、むしろ、原発を推進して来たような人々が受けるべき
ものではないかと、私などは思ってしまいますが。

 

住職:「天罰」という発想やイメージ自体は、ユダヤ教のものであって、
あまり仏教的とは言えないものですね。

 

――そうだったんですか。

 

住職:仏教では、ものごとは因果や業によって起こると言いますが、
天や仏が罰を与えるという発想は、本来ないのです。“天罰”と言っ
たという某知事は、日蓮系の新宗教の信者だそうだから、それぐらい
の認識はあってしかるべしだと思うんですけど。

 

――では、因果、あるいは業という視点から、住職は今回の震災をどの
ように観られているのでしょうか?

 

住職:そうですね。本題に入りましょう。まず、基本を押さえておきた
いと思います。大乗仏教では、「宇宙一切が法身如来である」と捉えます。

 

――宇宙一切が法身如来ならば、宇宙の中にある悪や、悪人とは一体何
なのか?”と思いますが。

 

住職:はい。キリスト教神学なんかでも、「なぜ完全無欠な神が、世界
に存在する悪を造ったのか?」ということで、何百年も論争して来たそ
うですから。

 

――わかりますよ、その気持ち、、、。お金のために人を欺いたり、利権
のために自然を破壊するような、世の中の人々にとって有害悪なことをす
る人の存在は、宇宙そのものである法身の中で、一体どのような位置づけ
になるのか?全くわからないですもの。

 

住職:宇宙一切が如来であるということは、宇宙の個々の事々物々が、
すべて法身如来の顕われであるということです。

 

――はい。

 

住職:それは、世の中にとって良いことをする人も如来の顕われであれ
ば、悪いことをする人も、またそうだということです。

 

――・・・と、おっしゃると?

 

住職:善人は善人として顕われた法身如来であり、悪人は悪人として顕わ
れた法身如来だということです。

 

――では、何を基準に善悪を判断したら、というか単純に善悪で判断
できなくなってしまいます、、。うーん、ますますわからなくなりました。

 

住職:では、次回に続きをしましょう。

 

―続く―

 

View all posts in this series
Comments are closed.