新年番外編 信じた通りになるのが宇宙の法則

和田寺の住職は、タオ指圧/気心道の創始者、音楽家など、様々な顔を持つ遠藤喨及(りょうきゅう)さんです。

喨及さんにインタビューして、さまざまな質問に答えてもらいます。
一体どんな言葉が返ってくるのでしょうか・・?

遠藤 喨及
東京に生まれ、少年期をニューヨークで過ごす。浄土宗和田寺住職、タオ指圧/気心道創始者、ミュージシャン、平和活動家、ゲーム発明家など、さまざまな顔を持つ、タオサンガ・インターナショナル代表。 1990年頃より、北米各地、ヨーロッパ各地、中東、オセアニアなどの世界各地で、タオ指圧、気心道、また念仏ワークショップ等を行い始める。 また、それらの足跡によって、世界各地のタオサンガが生まれ、現在、各センターは、仏教の修行道場、タオ指圧*気心道などの各教室、海外援助を行っている。 遠藤喨及個人ブログページもご覧ください。 http://endo-ryokyu.com/blog/


番外編

――今回は、新年号ということもあり、この回は「番外編」でいきたいと思います。
ここ数年の世界の状況、日本の状況を私たちはさまざまな媒体を通して見聞きしています。
自分もそこに身を置きつつ、日常を過ごしているわけですが、、。
自分の無力をどこかで感じながらも、心を閉じず何かできることをしたいと、どうにか踏みとどまっている、、というのが現在のわたしたちだ、という気がしています。
さて、2013年は、どういう年になると思われますか?人間の心は、どう変化していくでしょうか?

住職:「どういう年になると思うか?」と聞かれたら、 「人々の集合無意識の集積が、“こういう年にしたい”と想っている 通りになるでしょう。」という答えになりますね。

――、、、?

住職:ところで、2つのご質問の順番に見てみましょう。
1)どのような年になるか?
2)人の心がどのように変化するか?

これは、「どう社会が変化し、その外的影響によって、心がどう変化 するか?」という意味の質問だと思うんです。

――はい、そうです。

住職:まあ確かに、外的なことが原因で人の心が変化したように見えますよね。
例えば、世の中が不景気になって人の心が荒れた、とか、、、。
でも違うんです。本当は、人の心の変化に影響されて、外的なことが 変化するんです。

――へぇー!

住職:ただし人間界には、タイムラグがあります。
だから心の変化は、すぐには外的な変化をもたらしません。
それで、その関係性がわかりにくいんです。

――なるほど。それで、国民のほとんどが脱原発派で平和主義者なのに、軍備増強や原発最稼働を平然とするだろう政党が圧勝したりして、「一体なぜ、こんなことに!? うぅ、もうダメかも、、、」とか、弱気になったりもするんですね

住職:でも、そここそが踏ん張り時です。
朝の来ない夜はありませんから。

――はい!

住職:自らの心が、そして人々の心が豊かで平和に、幸せに変化することを想って(願って)、結果を求めず、ただひたすら日々地道に活動していけば、それで良いのではないか、と僕は思っています。

――はい、、、。

住職:そうしていったら『木を植えた男』(作者ジャン・ジオノ)の ように、ある日気がついたら地球が緑と愛に包まれて、、、、なんてね。
信じた通りになるのが宇宙の法則だから、黙々と自分が信じた道を実践していくことが、一番有効な、人の心と世界を変えるキーだと思うんです。
何か質問の答えになっていなくてすみませんね。

――いえいえ。
「どうせ、人間なんて、そう簡単に変わらないんだ、、」という安易な考えに流されそうになるんです。
でも、結果を求めず、、という言葉は、生きるうえで大切なことを思い出させてくれます。

住職:いやー、このままでは何だか申し訳ないような気もするので、 「心がどう変化するか?」というご質問に移りたいと思います。

――はい。

住職:人間の無意識はみな成長したいと願っているのです。

――そうなんですか?

住職:はい、そのために人として生まれてきたんですから。
もちろん人によって、「早い遅い」の違いはありますよ。 また今回の人生が、「成長の場」になるか、「反省原因の場」になるかも、人によって違うでしょう。

――それは、どういう意味ですか?

住職:前者ならば、いろいろなことを実現していく人生でしょう。
また、後者ならば、カルマに引かれてしまった人生でしょう。

――それは、どのようなことが原因となってそうなるのですか?

住職:まあ早い話が、人としての生き方に尊さや理想を求めたか、あるいは人生の選択として、利益、快適さ、生活等々、エゴの方を優先 させたか、の違いでしょうね。

――、、、。利益、快適さ、生活等々、エゴの方を優先というのは、現代人には普通の考え方といってもいいかもしれませんね。
「それの何がいけないの?」と、、。

住職:でも、そんな風に人生を過ごして終わった場合は、霊界(あの世)では、けっこう後悔しますよ。
まあそれで反省し、“今度こそは!”と、来世では霊的成長の人生にチャレンジすることでしょうから、それはそれで良いのでしょうけど。

――来世に敗者復活のチャンスがあるんですね。

住職:はい、次に人間に生まれて来たときが、そのチャンスです。
それがいつかは別として。
まあだから、長い目で見れば、それぞれが成長のペースに合わせて、ということなのだと思います。

――「何回もの人生(次は人間でない存在形態として生まれることも含めて)」という長いスパンでものを考えたら、“今年はどうなるか?”ではなく、“今回の人生ではどうなるか?また来世では?”という風な捉え方になってしまいますね。

住職:いやー、何かますますちゃんとした答えになっていないですね。

――大丈夫です。ところで最後の質問なんですが、人の心がポジティブなものになっていくために、一番必要なものって、なんでしょうか?

住職:うーん、それは、、、、。

――それは、、、?

住職:心の中の神さま(仏さま)です。

―番外編、おわり―