住職の人生相談コーナー
・・・なんでも質問箱に寄せられた「人生相談」
ここに、あなたと同じ悩みがあるかもしれません
目からうろこの回答があるかもしれません・・・
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遠藤 喨及
東京に生まれ、少年期をニューヨークで過ごす。浄土宗和田寺住職、タオ指圧/気心道創始者、ミュージシャン、平和活動家、ゲーム発明家など、さまざまな顔を持つ、タオサンガ・インターナショナル代表。 1990年頃より、北米各地、ヨーロッパ各地、中東、オセアニアなどの世界各地で、タオ指圧、気心道、また念仏ワークショップ等を行い始める。 また、それらの足跡によって、世界各地のタオサンガが生まれ、現在、各センターは、仏教の修行道場、タオ指圧・気心道などの各教室、海外援助を行っている。 遠藤喨及個人ブログページもご覧ください。 http://endo-ryokyu.com/blog/
◎いつも時間を無駄にして後悔することが多いのですが、無駄な時間などないと開き直っているところもあります。
もっと有効に使えるようになりたいのですが、どうしたらそういう気持ちになれるのでしょうか。
死ぬ直前の自分が、今の自分の行動に対して何と言うか?
常にその目を持って生きているならば、何をしていても良いです。
◎現代は、ITの技術無しには社会が成り立たない時代で、家庭でもパソコン無しでは困るような生活ですが、仏教とITと、何か繋がり
合う点はあるのでしょうか?
下記は、「住職に聞く!」に出てくるやり取りです(2014年7月号)。
住職:人々のコミュニケーション手段は、IT革命によって飛躍的に向上しました。
これは同時に、大乗仏教の哲理を無意識レベルで浸透させる、という副次的な効果をもたらしたんです。
--へぇー! いったいそれはどういうものですか?
住職:今までのコミュニケーション手段は、個から個へ、あるいは一方から一方にしかできませんでした。
しかし例えば電子メールでは、一人が何人に対しても同時に送信することができます。
しかも相互に、かつ同時に、複数が複数に対して、送受信し合うことができます。
--はい。
住職:これは従来の通信手段では、あり得なかったことです。
また、これはコンピューターでしか起こり得ないことです。
物理的には不可能なことです。
--今となっては、当たり前になってしまって、かつての状態を想像することも難しいですが、、。
住職:実はこれは、「1つの存在が他のすべてを含む。また1つ1つが相互に含み合っている」という、華厳経が説く、大乗仏教の基本的な哲理を表しているんです。
--そうなんですか?
住職:はい。だから、日々このメール通信のやり取りを行っている人たちの無意識には、大乗仏教の哲理が1部なりとも浸透しているんです。
今、日本でもまた世界でも仏教ブームが起きています。実はそれ、IT革命がもたらしている、という面があるんです。
◎認知症の方と職場で接していると、同じ事を繰り返し訴えてきたり、まったく会話がかみ合わない(こちらの言葉がまったく通じない)のです。
切心でいようとしても、すぐに私の思いが出てイラ立ってしまいます。
どうすれば、相手を思いやる気持ちで踏みとどまれるでしょうか。
僕の母親は認知症ではないですが、指圧してあげてもトンチンカンなことを言います。
それで僕も、前はけっこう切れそうになりました。
でも、ユーモアで乗り切っています。
ははは! もうユーモアしかないですね。
「こんなことで切れているオレって、なんてバカ!」みたいな。
◯世の中には、お金持ちでも不幸な人もいて、一方、貧乏でも幸せな人もいます。
お金のあるなしは幸せの尺度にはならないとよく言われますが、それでも現実問題、家族もいるのでお金がないと暮らしていけません。
お金がないと生活が不安です。
ご住職はお金についてどのようにお考えですか?
お金との付き合い方を教えていただけますでしょうか?
一般にお金には、不安や恐怖のイメージがついて回っていますね。与えることも恐く、またもらうもことも、自分にはその価値はないのではないか? と不安になったり、、、。
そして結局は、使わずに溜め込む。
すると、予想もしなかった出費で出て行く、、、。
結局、自分の幸せとは無関係、、、。このようなことのため、お金が好きでない人も多いのです。
お金のイメージは、家族カルマが染み付いています。
だから、不安恐怖、あるいは罪悪感など、自分が抱いているお金のイメージを変える必要があります。
「お金は、自他を幸せにするためにある」という風に解放するのです。
そうなれば、お金をもっと有効に使うことができます。
お金が、自他を幸せにするための道具になります。
そして、循環が健康になる。
お金は、より増えていくことになります。
しかし、そのためには、気と心の修練が必要なので、タオサンガの気と心の体系に、そのような気と心の修練ワークが組み込まれています。
要は、お金の神さまに好かれるような使い方や、頂き方をするようになられたら良いのです。
◯幼少期から私を悩ませていた命題です。
自ら生命でありながらも、他動植物の命を殺めなければ生存していけない、この善悪の絶対的な矛盾について、どのように考えたらよろしいのでしょうか?
いつまでも考えていないで修行して下さい。
念仏回向(えこう)によって、一切衆生のたましいが救われるように。
その他に、まだ何かありますか?
◯現在、妻と二人で仕事を行なっております。妻は恋人であり、戦友であり、師であり、弟子であり、最大の友人であり・・・という関係です。
仕事の内容にはとても強いミッションを感じていて、やり甲斐もあります。
しかし、生活環境の変化や、私の意識の変化から、これまでの友人達とはどうしても疎遠になっていきました。
魂からの対話というものを妻以外の相手ともできるようになることで、自分の活動や生き方を一緒に磨き上げていく仲間を世界中に増やしていきたいです。
そこで、遠藤先生に質問です。
どのようにすれば、インスピレーションを共有したり、ミッションを共有する仲間を見つけられるのでしょうか?
世界中で活躍されている遠藤先生の経験から教えて頂ければとてもありがたく思います。
共有という言葉が2回出てきますが、この共有という言葉は、「自分の持っている良き何かを他に分かち合う」という意味での共有でしょうか?
あなたの共有という言葉には、「与える」という意味は入っていますか?
それとも、お互いに共通の話題を持つと言った程度でしょうか?
僕は基本的に人間は与えるために存在すると思っているので、与えると
いうことの中にしか、本来共有というのはないと考えます。そして与える
ことを共有することが、一番素晴らしい人生の醍醐味だと思っています。
それはさておき、ご質問に関することが、「自由人の脳」(A-WORKS / 高橋歩著)という本に書いてあったので引用します。(僕も同感だったので)
「最高の仲間を作る一番の方法を一言で表すなら、『まず自分が、好きなことをやり続けていくこと』なんだと思うよ。-中略-
人選なんていうと大げさだけど、核となるメンバーだけは、最後までやるよと言い切れる奴らでやりたい。
そこだけは信じられる奴が欲しい。逃げ道を持っている人と一緒にやっていくのは、かんべん。-中略-
まぁ、一番は、俺自身が、『何かあったらいなくなってしまうかもしれない奴』と一緒にやっていても、ともに成長していく喜びも感じられないし、なんかワクワクしないということかな。」
それにしても、「妻は恋人であり、戦友であり、師であり、弟子であり、
最大の友人であり・・・という関係です」なんて、さぞステキな奥さん
なんでしょうね! 一度お会いしてみたいぐらいです。