希望の火、インド巡礼(1)
(ガンジーのひ孫、トーシャガンジーさん/写真左)
ーー 住職は、2022年末から、
インドに行かれていたそうですね!
以前、住職が、インドを放浪されたお話を
大変、面白くお聞きしたことがありました。
今回は、どういう目的だったのですか?
なんだか、聴くのがワクワクしています。
住職: 去年、ニューヨーク州に住む、
ガンジーのお孫さんのアロン・ガンジー
博士にインタビューしたんです。
ーー 昨年の5月に『住職に聴く!』
の中で、アロン・ガンジーさんの画像は
拝見していました。
住職: その時、デリーにある
マハトマ・ガンジーのお墓に常灯されてい
る「ガンジー永遠の灯火」と「希望の火」
の合祀をお願いしました。
アロン・ガンジー氏に祈りを込めていただいた「希望の火」
ーー それで、どうだったのですか?
住職: 快諾して頂きました。
ーー インドの、デリーの、ガンジーの
お墓に「ガンジー永遠の灯火」がある
なんて、知りませんでした!
住職: そして、”自分は毎年、
ガンジーゆかりの地を平和活動家たちと
ツアーしている。その後半の1月11日に、
デリーのマハトマ・ガンジーのお墓にも
行くので、その時に、「ガンジー永遠の灯火」
と「希望の火」の合祀セレモニーをやろう”と
言って下さったんです。
<ガンジー永遠の火>
ーー それで行こうと?
インドのデリーに?
住職: いや〜実は、コロナで、
インド入国も帰国時のPCRもメンドウだし、
他の人に行って頂いて、僕はサボろうと
してたんですよ。
ーー え〜、
住職でもそんなこと考えるんですか?
住職: ”だってぇ〜。色んな
プロジェクトを抱えていて忙しいしぃ〜。
せめて、正月明けぐらいはぁ〜”とか、
”ガンジーの案件だけなら何も大勢で
行かなくてもぉ〜”とか、
まあ、心の中で色々言い訳つくって。
(笑)
ーー ハハハ。
それが、どうしてまた行くことに
なったんですか?
住職: 僕の口ぶりから、うまいこと
インド行きを回避しようとしているのを
ヨーロッパのアリスが察知したんですよ。
ーー あ、そうなんですか。
住職: 僕らは彼女を「司令官」と
呼んでいるんです。
何せ作戦立案も、実行力も、ただごと
でなく凄いから。
ーー そうなんですね!!
住職: それでアリスは、”Ryokyu さん
は当然、行くわよね〜”という、
空気感満載で話して来るんですよね〜。
ーー はじめからそういう気で来られる
と、なかなか抵抗するのはむずかしい
かもですね。内容が内容だけに。
住職: その「氣」に負けて、
”はいはい。わかりやした。僕も行きますよ〜”
と、なったわけです。
オーストリアのアリス。司令官と呼ばれているそうだ。
ーー 住職でも、相手の気に負けること
があるんですね。
住職: 特に今回は完敗でした。
それは、やっぱり、人に行かせて、
自分はバケーションというのは、
そこはかとない後ろめたさもあって….。
”なんかワルいなぁ……”みたいなのも
自分的にもあるしね。
ーー 行かないという選択肢が、
薄まってくる、、ほんと(笑)
住職: しかし、何と言っても
相手の決め技は、あの『当然感』でしたね。
ーー 有無を言わせないものが
あったんですか、、?
住職: いやいや、そういう圧迫感
だったら、僕も反発して、シカトこいた
かも知れないですよ。
ーー それでは、
またどんな風になんですか?
住職: まあ基本は、5才ぐらいの
女の子みたいな感じで、僕も一緒に遊園地
に行くことが決まっているみたいに話して
来るんですよ。毎回のミーティングで。
ーー あらあら(笑)
住職: それが、あまりにも自然だった
のですよ。
それで僕も、適当に話を合わせている内に、
いつの間にか僕自身が、”そうか僕は行く
ことになっていたんだ”と思ってしまった、
というわけです。
ーー それは凄い!
住職: ほとんど催眠か、合気の技
みたいなもんですね。
いやはや……
ーー さすが司令官ですね。
住職: 後でアリスに聞いたんです。
”あのとき、僕の逃げ腰を察知してたやろ”
って。
ーー そうしたら、何て?
住職: ”そうそう!”とか、
嬉しそうに笑ってましたよ。
やはり、あの『当然感』と、
それでいて、あまりにも自然な
感じの子ども的な「気」は、
アリスの性格でもあると同時に、
作戦だったようです。
ーー なるほどねぇ〜。
う〜ん、すごい!
住職: 一方、日本からやる気満々で
インドに行くえいこさん
(and 連れて行かれるケンチさん)は、
ダライ・ラマ法王に会って「希望の火」に
祈りを込めてもらう、というミッションを
立ててまして……..
ーー それはまた、
すごいミッションを、、。
ダライ・ラマ法王 <撮影:テンジン・チュンジョル/法王庁>
住職: 実は、かつて
チベット法王庁東京事務所とは、
やり取りしてたことがあるんです。
ーー ああ、そうなんですか。
住職: 2015年の東京でアースキャラバン・
イベントで、代表の方に講演して
頂いたことがあったんです。
ーー なるほど、
以前につながりがあったんですね。
住職: またパレスチナ人少女のジャナ
を連れて、バチカンのローマ教皇に会った
2019年に、”今度はダライ・ラマ法王に”
と思って、本部ともやり取りしたことが
あったんです。
ーー ああ、そうだったんですか。
住職: そのときは、
直前まで進んだのですが、
実現には至らなかったんです。
ーー そうだったんですね。
住職: それで今度こそ、
ダライ・ラマ法王に会って、「希望の火」
に祈りを込めてもらう、というミッション
を完了するのはどうしたら良いのか……
皆で相談していました。
ーー はい、、。どうなりましたか?
住職: 今度も、ヨーロッパからも
イスラエルからも、ここでは言い切れない
ぐらい、色々働きかけはしたんです。
ーー さまざまな方法で
働きかけられたんですね?
住職: ダライ・ラマ法王もすでに
高齢です。
だから、会える確率は高くない。
ーー 健康状態も心配されている、、
という話も聞きました。
住職: 結局、まるで雲をつかむような
話で、道筋がまったく見えて来なかったん
です。
ーー それくらい、
現在ダライ・ラマ14世にお会いする
というのは、簡単なことではないん
ですね?
住職: その時点では、どうしても
決定打がなかったんです。
それでとうとう、ダライ・ラマ法王が
住むインドのダラムサラに2、3週間
はりついて、なんて言う、飛び込み作戦に
なったんです。
<ダラムサラ>
ーー それまた、
大胆な作戦ですね(笑)
住職: それでも僕は、および腰で、
ダラムサラなんて寒そうだしなぁ。
できればタイのビーチにでも行って
のんびりしたいなぁ、、、、
なんて甘いことばかり考えていたんですよ。
なんか、酷いヤツですね。
ーー ふふふ。
住職: しかし、えいこさんも
色んなことをやって動いているし、
アリス司令官もどんどん話を具体化して
行くので、僕も”どうせ行くなら”と
ようやく腹を決めまして、、、。
ーー とうとう。
住職: まずは、
東京のチベット法王庁代表部の方に
「希望の火」に祈りを込めてもらうことに
しましょう、となって、それに同行しまし
た。
ダライ・ラマ法王日本代表部 代表アリヤ・ツェワン・ギャルポ博士(写真中央)に「希望の火」に祈りを込めていただいた。
代表のアリヤ・ツェワン・ギャルポ博士と住職
そうやって援護射撃をする一方で、
”どうせインドに行くなら、
ダライ・ラマ法王とガンジーだけでなく、
インドに出現した、その他の4人の偉人
の子孫等に会って、希望の火に祈りを
込めてもらって交流しよう”と、
腹を決めまして……
ーー それはそれで、
また大変なミッションだったのでは
ないですか?
住職: 結局、その実現のために、
色々と動きました。
ーー そうですか…..
住職: まるで昔の時代劇にあった、
”あっしには関わりのないことでござんす”と
言いながら、深みにハマっていくサムライ
(?)みたいな感じになりました。
ーー ははは。
いかにも、ですね。
それで、その4人とは誰ですか?
住職: 1人は、インド現代仏教の父と
呼ばれるアンベードカル博士です。
日本では一部の人にしか知られていないかも
知れません。
<アンベードカル博士>
ーー 私も、初めて聞く名前です。
どのような方なのですか?
住職: それについては、インドの現代仏教
についての話になりますし、まずはその前に、
ダライ・ラマやガンジーの火と
希望の火合祀セレモニーにまつわる、
驚きの展開などもありましたので、
また次号にでも。
<インタビュー後記>
司令官アリスさんの子ども心と秀逸な誘導で、
とうとうインドに赴くことになった住職!
「希望の火」のインド巡礼、ワクワク感が
止まらない~(笑)
「インド」と聞いたら、まず浮かぶのは、
お釈迦さま、ガンジー、ダライ・ラマ14世、
という風なことになっているので、
住職からガンジーのお孫さん、
ダライ・ラマという名詞が出た時には、
「ひゃー」、「しぇー」、「きたぁー」でした。
その他の4人の偉人のご子孫にお会いした話も、
待ち遠しいです!
このインド巡礼、いったいどんな旅に
なったのか、お楽しみに(^-^)