「癒しものがたり」アーカイブ 肺がんを患っていたけれど・・・・。 

何年か前に、人づてに私のところへ

訪ねてこられた女性がいました。

その女性は、腕、足、そして肝臓の痛みを

訴えていました。

話を聞いてみると、それは肺がんによって

生じるているものらしく、

そして肝臓も悪化しているために

キモセラピー(化学療法)は受けられない

という状況でした。

さらに、彼女の一家は、

南米からの難民ということ。

6歳の末のお子さんが重度の心身障害を

抱えていること。

そのほかにも十代の難しい年頃のお子さん

もいることなどで、彼女のストレスは相当な

レベルだと思われました。

私はとにかく治療を始めました。

2ヶ月ほどたったころだったでしょうか、

治療の前に彼女から「ちょっと聞いて

いただけますか」と言われました。

「あなたのおかげでどれほど楽になってる

か、言葉では云えないほどです。

長男がある日、“お母さんは変わったね、

昔だったらちょっとしたことでも

いらいらしたり、怒鳴ったりして

いつも怒っていたけど、

最近はなんかとても平和的だよ・・・”

なんて言ってね。

そういえば、と私も気がついたんですが、

近頃はなんとなく落ち着いてる

というか、昔はいらいらして食事ものどを

通らないなんてこともありましたのに、

あまり心配しなくなったんですかね。

なんとも幸せに感じるときが多いです。

この世には不可能なことなんて

ないんじゃないかと思ったりもします。」

と、しみじみと言われたのでした。

それからさらに2年間、治療を続けました。

ある日、彼女がMRI スキャンの結果を

持ってきました。

それによると過去6ヶ月間、

以前に確認されていた癌は、

増殖している形跡もなく、また増幅も

見られず、そればかりか縮小に向かって

いる様子でした。

医者のアドバイスは、

「何がどうなっているのか知らないが、

あなたが続けていることを

さらに続けましょう。

時折こういうこともあるみたい

ですから・・・」というものでした。

彼女は、自分で気がつかないうちに、

心のうちから治癒に向かっていた

のでした。

いまだに治療は続いています。

そのたびに彼女は感謝の

心を深めています。

そしてタオ・セラピーがどれほど深く、

またどのように浸透して行っているかを

味わっています。

私は、“必ず癌は消える”と信じ、

また祈っています。祈りと、願いのほどには

制限はありませんから。

(記/Jeanne Cronin   カナダ/モントリオール)